スタッフBLOG

山胡桃のふるさと

山胡桃(山ぐるみ)は別名「小核桃」。山胡桃の生産地である臨安では「山哈」とも呼ばれています。

この山胡桃は中国でもごく一部の地域でしか生産されていません。
山胡桃の木が栽培可能な地域は、浙江省と安徽省にまたがる天目山周辺エリアであり、行政区では杭州市の臨安と宣城市の寧国のみです。

特に臨安は山胡桃の一大生産地。美しく長閑な山里に山胡桃の木々が繁っております。

村の入口には「中国山胡桃第一村」と記された門がある

バタークリーム味と塩コショウ味

杭州や上海など、江南地方の超市(スーパーマーケット)で販売されている山胡桃のは奶油味(バターミルク味)か椒盐(塩コショウ味)が一般的です。

いずれも砂糖でコーティングされており、甘くてしょっぱい特有のテイストでしっかりと味。コリコリとした食感の好さも手伝い、結構後を引きます。クルミに含まれる油脂と杭州の銘茶「龍井茶」の相性が良く、機会があれば、是非ご一緒にお召し上がりください。

山胡桃の生育環境

山胡桃は浙江省と安徽省の境目にある天目山麓で生育する落葉樹です。中国でもごく一部のエリアでしか生産されません。
山胡桃の生育環境は、海抜200から1100mの山麓(200から700mが最適)にある疎林もしくは腐植質に富んだ山谷地が適しています。また生育過程によって日当たりや気温、地形など最適な生育環境は異なります。

すでに今年の収穫は始まり、すでに出荷されています。例年通り品質も良く市場の反応も上々です。

2019年9月 スタッフ撮影

山胡桃とオニグルミ

これらは全く異なる別のナッツです。

日本国内ではオニグルミ(鬼胡桃)を山胡桃の名称で販売されているネットショップをみかけることがありますが、中国の山胡桃(小核桃)をお買い求めになる場合は、念のため確認された方がよいでしょう。

ちなみに、山胡桃とオニグルミは、殻付きの外見、中身の実(仁)ともに違います。
山胡桃は3~4センチ程度の楕円形で、外殻はオニグルミほど硬くありません。表面は滑らかです。一方、オニグルミは大きい個体では5センチ以上あり、外殻は非常に硬く表面に凹凸があります。

山胡桃 出典元:m.99114.com
オニグルミ(鬼胡桃) 出典元:ウイキペディア

味や食感を比較すると、山胡桃、オニグルミともにクルミ特有のコクがありますが、山胡桃は小気味好い歯ごたえと香ばしい風味があり、オニグルミは柔らかく、クセのない淡白な味わいです。

よく山胡桃の味についてお問い合わせ頂きますが、「ウォールナッツとピーカンナッツのいいとこどり」のような味と例えています。

双方を食べ比べてみると、同じ胡桃でもこんなに違うのかと驚かれると思います。機会がありましたら是非お試し下さい。

もうすぐ

コロナ禍の影響もありましたが、製品の企画開発と食味試験を重ね、ようやく製品仕様が固まりました。山ぐるみ特有のカリカリした食感と香ばしい風味を活かした加工方法を現地メーカーと共同開発し、日本人の嗜好に合ったプレーンテイストです。

今年も山ぐるみは順調に生育し、秋の収穫を静かに待っています。

新鮮な山胡桃を原料とした新しいテーブルナッツを皆様にお届けするまでもう少しお待ちください。

2019年9月 臨安にて撮影

山ぐるみの開発輸入を着想

2019年の3月。
初めて山ぐるみを食べてから10年経過していた。

杭州にある臨安の特産物専門店で久しぶりに山ぐるみを食べた。
それまでにも山ぐるみは何度か口にしたことはあったが、やはり晩秋から冬にかけての山ぐるみは鮮度が高く風味が好い。

日本ではまだ馴染がないこの山ぐるみは、常々おもしろい食材だと思っていた。
売れない理由は、このテイスト。
日本人には少々しょっぱくて甘いコーティングが施されている。
味が濃いのだ。
このままでは売れない。
ならば日本人が好む山ぐるみをつくってみよう。
美味しければ食べてもらえる。

その足で何件かの超市(スーパーマーケット)を廻り、目についた山ぐるみの商品を買い込んだ。
まずは日本での反応をみてみることにした。

山ぐるみとの出会い

初めて山ぐるみ(山胡桃)を食べたのは、杭州に移り住んで二回目の春節である。その年の大晦日に大雪が降り、めずらしくひと気の少ない西湖の美しい雪景色が印象的だった。

初二(正月二日目)の朝、CCTVを観ながらまどろんでいると、中国の友人から電話が入った。ひとりで過ごす旧正月は味気ないからと、その友人宅の夕食に招待して頂いたのだ。ちょうど人恋しくなっていたので非常に嬉しかったことを覚えている。

夕食の準備ができるまで、友人や親戚の方々とお茶を飲みながら談笑する。人数は概ね4、5人がリビングルームに集っていた。しばらくすると私の鼻先に甘くて香ばしい匂いがふんわり漂った。発生源は隣のおばちゃんが手にする小袋のお菓子に違いないと思い、つたない中国語でコレは何かと訊いてみた。すると、皆が一斉に山胡桃だよ、食べたことないの?日本にもあるだろう、、、のようなことを皆でワイワイわははは話しながら私の掌にどさっと数袋置いてくれた。こんなとき中国人って気前がよくて優しいな、と思う。

その山胡桃はコーヒー豆のような形と色で、大きさは2センチ前後。小ぶりで硬い。パッケージに「臨安山胡桃」と印字されている。ふーん、クルミの一種か。第一印象は冴えないナッツ。しかし、ひと口食べて驚いた。かなり旨い、のである。匂いよりも美味しい。濃厚なうまみと香ばしさ。バターのような芳醇な風味。日本で胡桃として食されているウォールナッツよりもピーカンナッツに近く、 密度が高く歯ごたえがある。サクサクした食感が心地よい。山胡桃をコリコリ頬張りながら、これは近いうちに誰かが日本に輸出するだろうな、とぼんやり考えていた。

中国で出会った美味しいモノ、忘れえぬ料理

杭州に住み始めた2008年の夏は鳥インフルエンザへの警戒心が強く、極力外食を避けていた。しかし、3か月が過ぎると自炊に飽き、ローカルグルメへの探求心が抑えきれず、早朝から屋台や食堂で現地の住民と相席しながらワンタンをすするようになっていた。中国に住み慣れた3か月ころにひどい食あたりになる、とよく聞いた話ではあるが、幸いにも私はその洗礼を受けたことはない。

そんな頃に出会った初めての美味しい食べモノが豆腐脑(豆腐脳)である。
寒い初冬の朝。いつも通学途中に立ち寄る屋台が人だかりだったので、その日は、屋台の向かいにある食堂に入ることにした。濛々と湯気が立ち上る寸胴鍋を指差し一杯注文すると「咸的甜的?(しょっぱいのと甘いのどっち?)」と訊かれた。お粥だと思い込んでいた筆者は、へぇ甘いお粥なんてあるんだ、、、白粥でいいんだけど…と思いながら、しょっぱい方を頼んだ。すると手際よくお椀に干エビやザーサイ、ネギ、醤油などを放り込み、その上に白い液状のものを豪快に盛り付けてくれた。店内は薄暗かったが、テーブルに置かれたお椀を見てようやく気付いた。これは豆腐だと。完全に出来ていないおぼろ豆腐、豆乳が少し固まった半固体といった方が分かりやすいかもしれない。

お粥の口になっていたものの、ひと口食べるとビックリした。日本でも食べ慣れていた豆腐であるが、これまでにない濃厚な豆腐の風味とつるんとした滑らかな口当たりに思わず目を閉じてゆっくり咀嚼した。大豆の優しい甘みと暖かい豆乳が冷えた体に染み渡り、熱々の豆乳と中国醤油が醸し出す絶妙なコクがじんわり残る。

こんな美味しいモノがあるんだ・・・
以降、中国の美味しいモノ感度が高くなり、現在進行中のプロジェクトである山胡桃を初めて口にしたのもこの冬の春節である。

山胡桃(山ぐるみ)について

ここでご紹介する山胡桃は日本でいうオニグルミとは異なります。中国で生産されている小ぶりのクルミで、日本ではまだ知られていないナッツです。

概要:
中国語の表記は日本の漢字と同じく「山胡桃」。中国語読みはShanHeTao(シャンフータオ)。中国国内では小核桃、山哈、核桃などとも呼ばれています。中国国内ではポピュラーなテーブルナッツとして食されており、浙江省臨安が一大生産地です。華東地域(上海、浙江省、江蘇省)や沿岸部の大都市での消費が多いようです。高い栄養価を有し、疲労回復や美容、脳の活性化に効果があるといわれています。

大きさ形状:
山胡桃は、樹木の実、正確にはクルミの木になる果実の核(種子)の部分です。実の大きさは直径20~25ミリ。楕円形の卵形で外側は2~3ミリの殻で覆われています。核(実際に山胡桃と呼ばれ食べられる部分)はこの殻の中にギッチリ詰まっています。

味と栄養価:
良質なタンパク質や脂肪が多く含まれてるため、味は濃厚でクルミ特有の香ばしい風味があり、サクサクとした心地よい食感が特徴。日本で一般的に食されてるオニグルミやウォールナッツよりも歯ごたえがあり、密度が高いです。

生育生態:
山胡桃は浙江省と安徽省にまたがる天目山(1,506m)一帯のみで生育している落葉樹です。樹高は10~20メートル、樹形30~60センチ。樹皮は薄い灰色をしており、滑らかでつやがある。年平均気温15.2度程度の温暖湿潤気候を好み、最高温度は41.7度まで耐えられ、最低温度は-15度まで凍害を受けることはない。山間の疎林や腐葉土が豊富な山谷が生育に適している。4月から5月に開花し、9月初旬から中旬の実が成熟した頃合いに収穫します。

新型コロナウイルスの影響

山グルミの一大生産地である浙江省杭州市臨安においても新型コロナウイルスの影響は小さくないです。春節休暇は延期され、工場の再稼働も遅れるでしょう。杭州の取引先や臨安のメーカーさんに情勢をお伺いしたところ、
「都市部に比べると比較的落ち着いており、スーパーも平常通りの営業。品薄による価格の高騰もないのでご心配なく!」
とのことで安心しました。

当然、山グルミの新製品を開発するスケジュールは遅れますが、まずは事態が収束に向かうことを祈るばかりです。
そういえば、微信の朋友圏では、日本政府や民間からの中国に対する支援について感謝している旨の書き込みが散見されたり、中国人の友人から直接お礼を言われました。
自民党二階幹事長の中国を親戚になぞらえて支援する旨の発言が我々の想像以上に広く拡散されているとみています。わたしたちスタッフの気持を代弁して頂いているようでありがたいと思いました。

山胡桃 ShanHetao

「山胡桃(山ぐるみ)」をご存知ですか
主に杭州市臨安の高原で栽培されているクルミです。日本で一般的に認知されているオニグルミより小さく、楕円形でコクがあり香ばしく濃厚な味です。
日本市場にはまだ流通されていないナッツですが、中国では華東地区や沿岸部の主要都市でポピュラーなお菓子です。 中国へ旅行された方や杭州や上海に赴任経験のある方はお召し上がりになったかもしれません。

アジアんグルは、この山ぐるみを用いて、日本人の嗜好に合わせたテーブル・ナッツ(ナッツのスナック)を現地の食品加工メーカーと共同で開発しています。

予定では年度明けに一次製品が完成予定です。皆様に喜んで頂けるようなお菓子になるよう鋭意研究を重ねております。

以後、詳細は当ブログでお知らせ致します。ご興味のある方はお気軽にお声がけ下さい。